星野がドタバタと部屋に戻ってきた。夜天、大気も結局まだ寝てはおらず、戻ってきた星野に視線を向ける。星野は二人に向かって声をかけた。
「わり。俺、先に帰るわ」
星野の突然の言葉に、二人が目を丸くした。
「は? 何言ってんの急に」
「どうしたんですか」
二人の追及に、星野は片手を上げて笑う。
「ちょっとな。心配すんなって」
二人がぽかんとしているのを他所に、星野はさっさと部屋を出ていってしまった。残された二人は顔を見合わせる。
「どうしちゃったんだろ。こんな夜中に」
「さあ……」
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