感情が動いたのは、いつだっただろう。
もしかしたら、出会った頃から、だったかもしれない。
それを気が付かせないほど自然に、海王みちるの存在は、僕の生活に深く浸透していた。
初めて彼女に出会った時は、不思議な人だと思った。全てを見透かすような目で僕を見つめていた。同い年とは思えないほど落ち着いていて、核心を突く話し方をした。
それでも最初は、どこか境遇の似た同い年の女子中学生、そして共に戦士としての使命を遂行するパートナー、という認識でしかなかったはずだ。
なのに……なぜ君はこんなにも僕の心のなかに、深く根を張るようになったのだろう。