はるかが下着から指を抜き出し、濡れた指先をみちるの前に差し出した。指先がつやつやと濡れ、みちるから出た蜜をたっぷりと纏っている。
「これだけ濡れてれば大丈夫だと思うけど……」
はるかはそう言いながらみちるの口に指を差し入れた。
「舐めて」
はるかに言われ、みちるは戸惑いながらはるかの指を舐めた。愛液がついたままの細長い指が、みちるの舌で舐めあげられる。まさか自分の口ではるかの指を咥えることになるなんて。みちるはそう思いながらも、はるかの指の美しいラインを舌で感じながら、根元から指先まで丁寧に濡らした。
指に纒わり付くみちるの舌が温かい。みちるが自分の指を舐め上げていく様子を見ていると、それだけではるかの中にもぞくぞくとした喜びと刺激が押し寄せて熱くなった。
はるかはみちるの口内から指を抜くと、もう一度スカートを捲くり、下着を下ろした。足元に落ちた下着から右足だけ抜き、みちるの足を少し開かせる。それからみちるに舐められた指で、もう一度中心部を往復させた。
みちるのそこは溢れんばかりに蜜を湛え、はるかの指を受け入れる準備が十分にできていた。はるかはゆっくりと指を挿入する。
「はぁっ……」
みちるの蜜壷は、はるかを待ち望んでいたとばかりに、強く指を咥えた。はるかの長い指に、柔らかく温かく、まとわりつく。
「あったかいな」
はるかが中でゆっくりと指を動かした。みちるの中で、はるかの指が優しく壁を擦る。はるかはみちるの中心を探るように、指を浅めに出し入れする。始めの数回、違和感を感じていたみちるも、次第にその動きを受け入れるようになっていった。
「はぁ……んっ……あんっ!」
指の出し入れをしながら、はるかはたまに突起をツン、と弾く。その刺激にみちるは思わず声を高めた。足から力が抜け、腰が揺れる。熱い呼吸が鏡にかかって曇った。何度かそれが繰り返され、だんだんみちるは焦れてもどかしさを感じ始める。みちるは震えながらはるかの足に自分の足を擦り付けた。
「どうしたい?言ってみて」
「いじ……わるっ……」
みちるはうっすらと涙を浮かべながら、鏡越しのはるかに少しばかりの抵抗をする。
――本当はこんなに焦らすつもりじゃなかったんだけどな。
はるかはみちるのその顔を見ながら思っていた。みちるのせいだ。みちるがそんな顔をするから。
「はるか、お願いっ……」
ずっと触れたいと思っていたみちるが今目の前にいて、自分を求めている。自分のことを精一杯感じている。それを思うと、はるかは目の前のみちるが愛おしくて仕方がなくなる。
「きてっ……はるか」
みちるに懇願され、はるかは浅い往復を繰り返していた指を、すっ、と中に差し込んだ。たっぷりの蜜で溢れたそこは、再びはるかを掴み、受け入れた。
はるかは先程までより少し早めのピッチで指を動かし、中を掻き混ぜた。鏡の中のはるかの動きが早くなったのを見て、みちるは思わず唇を噛んでうつむき、その刺激の飲まれないよう堪える。
「んんっ……あんっ……」
「我慢しなくていいから」
「あぁっ……でもっ……」
下方から聞こえてくる水音と、自分の口から漏れ出る喘ぎに恥ずかしくなる。自分が自分ではなくなり、どこかへ引っ張られ流されて行きそう……。頭が真っ白になる感覚の中、みちるは必死でその場に留まっていた。
みちるの甘い喘ぎがいよいよ高くなった時、はるかはすっと手を止め指を抜いた。ツ……とみちるから出た液がはるかの指とともに流れ出る。
「……っ?」
突然のことに驚き、みちるが戸惑っていると、ずっと後ろからみちるを抱える体制だったはるかがみちるの前に回り込み、しゃがみこんだ。
「ちょっと持ってて」
と、はるかはスカートを捲り、ウエスト部分まで持ち上げる。
「やだっ」
みちるは慌ててはるかの手を遮ろうと右手を伸ばしたが、逆にはるかによってその手を捕まれ、スカートを握らされる形となる。
「汚れちゃうから」
はるかは左手でみちるの手を掴んだまま、みちるの秘部を覗き込んだ。何も身につけていないそこは、はるかにより乱されてじっとりと濡れている。
「見ないでっ」
はるかはみちるの抵抗には答えず、ゆっくりとそこに口を近づけ、舌で入り口を舐め取る。
ちゅる……と甘い蜜を吸うように、はるかが舌先を動かした。入り口から中に舌を入れ、前後に動かす。さっきさんざん弄られた突起部を、今度は吸うように刺激した。
「あぁああっ」
急な強い刺激に、みちるの身体は電気が走ったように震え、高い嬌声を上げた。右手ははるかに掴まれたままで、左手で鏡に手をつき、必死に身体を支える。足が震え、溢れ出した蜜が伝っている。
はるかの舌の動きに合わせ、みちるの身体が上下に動く。がらんどうで荷物のない部屋にみちるの声が反響し、はるかの元に返ってくる。その声を聞いて、はるかも内側から駆り立てられるような衝動を感じる。
――みちるのすべてを、僕のものにしたい。
その思いが溢れ出て、はるかは一心にみちるを貪る。
「あぁっ……あんっ、ああぁ……はるかっ……も……だめっ……」
みちるは崩れ落ちそうなほどに乱れていた。スカートを握っていた手ではるかの手をぎゅっと掴む。はるかは唇を離した。口元がみちるによってたっぷりと濡れ、艷やかに光る。
息を荒げているみちるに休ませる暇も与えないまま、素早く二本の指を入れ、これまでよりも強くその中を混ぜた。
「あああっ、やっ、はるかっ……ああぁっ」
「みちる……いいよ」
絶え間ない刺激に、みちるは為すすべもなく喘ぎ続けた。みちるの限界が近いことを感じたはるかが、最奥に何度も指を擦りつけた。
「あぁっ、もうっ、だめっ……ああぁっ、……あんっ、ああぁあぁっ」
みちるはがくがくと膝を震わせ、崩れ落ちた。はるかの指を咥えた秘部がぎゅうっと締まる。はるかは崩れたみちるを下から受け止めた。
「みちる……好きだ」
荒く息をするみちるに、はるかは優しく口付けをした。
「ごめん……ベッドも片付けちゃったから、こんなところで」
はるかはみちるを抱き抱えるようにして壁に寄りかかって座っていた。二人とも髪も制服も乱れていたが、特に急いで直す用事もないから、そのままでいた。
「本当。制服だってシワだらけだし……きっと、見る度に思い出すわ」
みちるは鏡をちらりと見て、恥ずかしそうに俯く。
「もう、その制服は着ないからいいじゃないか」
「……取っておくつもりだったのよ」
みちるはそう呟いて、腕に抱いたはるかのブレザーを握る。
「じゃあ……僕らの新しい家に飾っておこうか?よく見える位置に」
いたずらっぽくニヤリと笑うはるかに、みちるはまた頬を染めた。
「……もう!はるかったら」